冬を耐える花
冬を耐えるということは 春を待つというなんですね
〈耐冬花〉(たいとうか) は 椿 (つばき)の別名です
痛みにも似た 冷たさ にじっと耐えています
連日の寒波に 街は 凍りつき
積もることはないにしても
晴れた空の 間から 何処からともなく
小雪 が 落ちてきます
この雪のことを 〈風花〉(かざはな) と 詠んだのは誰なんでしょうか
今年の〈梅〉は まだ咲いていません
寒さのせいでしょう 去年は 二月になると満開だったのに
ひたすら 蕾のままで 冬を耐えているのでしょうか
《 梅の花振り覆ふ雪を包み持ち君に見せむと取れば消につつ 》
万葉集10ー1833 作者不明
〈私訳〉
雪のつもった梅の花を あなたにお持ちしようとするのですが
いつも 雪は溶けてしまいます はかないものですね
紅い 冬牡丹が 真っ白な雪の中で 鮮やかですね
冬牡丹の姿は 耐えているというより
毅然と微動だにもせずに そこに咲いているという
存在感があります
《 そのあたり ほのとぬくしや 寒ぼたん 》
高浜虚子
《 冬牡丹 》
http://hisamitsu.exblog.jp/24099745/
遠くからきました。
椿は耐冬花ともいうのですか。
冷たさに咲く椿、
毅然と咲く冬牡丹、
どちらも白い雪の中できれいですね。