初秋 太宰府
どんよりとし 鉛色した 空から
ポツリポツリ と雨が落ちてきます
傘を開くまでもなく コンビニで買った ビニール傘を引きずりながら
三笠川の土手沿いに 五条に向けて歩いていきました
三笠川 は 六つの名前を持つ川です
正確には 私が歩いている土手の 川 は
思川 (おもいがわ)ということになります
《 初めは 愛染川といい 出逢って 思川という 》
さだまさし が 〈都府楼〉と云う 曲の冒頭の詩にある あの川です
運よくば 翡翠(かわせみ) に逢えるかもしれない
二年前に 翡翠をみたのもこの場所でした
緊張しながら 川面から目が離せません
そんな私の想いをあざ笑うかのように
目の前を 白鷺が 飛んで行きました
川沿いに 天満宮を目指して歩きます
田の畦には 彼岸花 が
土手の茂みには 赤と白の 萩が 秋に揺られています
山法師 の 実 も 紅く色ずいていました
参道は 全てが チャイナ 私の方が 異国に来た 旅行者のようです
それにしても 今年は 1300年を祝う 各地の行事が目白押しです
「白山開山1300年」
「養老改元1300年」
「大山開山1300年」
「六郷満山開山1300年」
1300年前と云えば 717年養老元年
元明天皇 が 娘の氷高皇女(ひたかのひめみこ)に
母から 娘への 譲位 がなされ
元正天皇 が 即位した年です
神仏習合の 流れが 各地で起こります
いったい 何が起こり 何が始まった 年 なのでしょうか
九州国立博物館 は 久しぶりです
六郷満山開山1300年記念特別展示『六郷満山展』が お目当です
国東半島へは 春に訪れました
神の系譜 神社をたどった トレッキング でしたが
今回の 展示会のコピーは
『 神と仏と鬼の郷 1300年の祈り 』です
展示物は もっぱら 仏像が中心でしたが
驚いたことに 国東 の 奈多八幡宮 の 小さな 宝殿で
特別に 見せていただいた
八体の 神像 が 中央に 展示してあったのです
場所が違えば こうも 神々しく見えるものでしょうか
『 また お会いしましたね 』
坐像達に 私が 無言で 話しかけると
『 ここまで来たら 高良まで 連れて行ってくれないか 』
坐像達 の そんな声が 聞こえたようでした
今、何が展示されているのかも気が付きませんでした。
久しぶりに行こうかな? などと思います。
蓮の花の美しい事! このような色合いの蓮もあるのですね。
白鷺もなんてまぁ~ 優美な姿。
羨ましいくらいです (#^.^#)
いつの間にか 秋 ですね。
夜更けに 窓を開けると 蟋蟀(こおろぎ)の鳴く声がします
〈神〉に 気を取られているうちに いつの間にか
〈髪〉の白さに 重ねてきた季節も 感じてしまいます
それにしても
季節の中で 白秋(あき) だけは なぜ 深まると言うのでしょうね
素敵な 秋 をお過ごしください