二日目のカレー
別名 (アメリカ梯梧)
一人暮らしを始めた頃のこと
外食にも飽きて 自炊をはじめたのはいいが
ついつい 量を多く作ってしまうのである
カレーを作ろうものなら 悲劇の極み
3日 も 4日 も 食べ続ける 羽目におちいる
最後の一皿のころには 体じゅう 部屋じゅうに満ちあふれた
カレーの匂いに もう二度と こんな生活は嫌だと 思ったものだ
そもそも 《一日三食》などという事を 誰が決めたものなのか
おそらく 昔 「腹が減っては戦が出来ぬ」といって
野山 を 駆け抜けた 兵士達 や
一日中 田や畑の中で 汗水垂らしながら
土にまみれた 農民達にとっては
食べないと体がもたなかったから うまれた
食生活 で あったのであろう
「一日に玄米四合 と味噌と少しの野菜を食べ」といった
宮沢賢治の詩を読んで 今の若者は
あれは食べ過ぎじゃないか といったコメントを見たが
昔の ハードな 農民の生活を知らない者の言葉にしか思えない
「 食 は 命 」というが
現代人とっては 〈一日三食〉という 飽食生活が
かえって 命を縮めている原因だとは 誰も気づかないのだろうか
世の中 が 様変わりしている
地下鉄に乗ると ほとんどの人が スマートフォンを覗いている
近くに コンビニがあれば 生きていくのに 困る事はない
酒屋 も 米屋 も 八百屋も 商店街から 姿を消した
その 商店街さえも 近い将来 無くなっていくのだろう
変わったものは 何なのか
変わらないものは 何なのか
変えなくちゃいけないものは 何なのか
変えちゃいけないものは 何なのか
改めて 自分に 問うてみる と いろんなものが 見えてくるはずだ
「二日目のカレー は美味しい」と 誰かがいったが
私 は 美味しいと思った ためしがない
「恋も二度目なら 少しは上手に」と 誰かが 歌っていたが
私 は 上手な恋をした ためしがない
すべてにおいて 「一期一会」を 大事にしたいと思う
今日この頃である
by nonkei7332
| 2015-06-11 16:08
| 日記
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