仙厓和尚の 「老人六歌仙」
博多の町人に 古くから 『 仙厓さん 』と呼ばれ 愛された 和尚がいました
仙厓さんが生きた時代は 江戸の中期 11歳で出家し
40歳になるまで 諸国行脚の旅を続け
兄弟子でもあった 太宰府戒壇院の 太室玄昭(たいしつげんしょう)の勧めで
博多の『 聖福寺 』の第123世住持となります
仙厓さんは 若い時から 非凡であった 書画を多く残していますが
その中に 『 老人六歌仙 』という 詩句があります
しわがよる、ほくろができる、腰まがる、頭ははげる、ひげ白くなる。
顔に皺がより、肌にほくろができて、腰が曲がり、
頭髪は薄くなり、髭が白くなる
手は振れる、足はよろつく、歯は抜ける、耳は聞こえず、目はうとくなる。
手が震え、脚がよろめき、歯は抜けて、耳が遠くなり、視力が低下する
身に添うは、頭巾、襟巻、杖、眼鏡、たんぽ、温石、しびん、孫の手。
身に付けるのは、頭巾や襟巻、杖、老眼鏡、
湯たんぽ、かいろ、尿瓶、孫の手
聞きたがる、死にとむながる、寂しがる、心はまがる、欲ふかくなる。
人が話していると間に入って聞きたがり、死を恐れ、寂しがり、
心がひねくれ、強欲になる
くどくなる、気短になる、ぐちになる、出しゃばりたがる、
世話やきたがる。
くどくどと、気短になり、愚痴が多くなり、出しゃばりで、
人の世話を焼きたがる
またしても、同じはなしに子を誉める、達者自慢に人は嫌がる。
いつも子供の自慢と自分の健康自慢の同じ話を繰り返すので、
人に嫌がられる
今も昔も 見につまされる 話ばかりです
仙厓さんの 逸話のなかで 一番面白いのは 臨終の時の話です
周りの者が 最期に何か一言を と望んだときに
仙厓和尚が ポツリと言った一言です
『 まだ 死にとうない 』
あっけにとられた 周囲の人達の様子が目に見えるようですね
全てを知り尽くした 古老の最期の言葉 いいですね
by nonkei7332
| 2015-03-21 09:19
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