消された王

五月人形 神武天皇

『 高良玉垂命・安曇磯良 －消された王－』

先週 「久留米地名研究会」での 綾杉るなさん の講演を聴かせていただきました

綾杉さんは

《 『隋書』に「倭王」の姓を 「阿毎」とし、『旧唐書』に「日本国王」の姓を

「阿毎」としているのは もともと この国の王は 安曇族 が祖であった そして

神武天皇は 安曇の姫 から生まれていることから 天皇家の祖も 安曇族 で

その 王たる 安曇磯良 の存在が 後年 「倭国」が滅び 「日本国」の時代になると

倭国の歴史と共に 消されていった 》

と 話されていました

史実の 改ざんは 古今東西 多く 聞く 話ではありますが

しかし これ程までに 見事に 国書も 地名も そして 人々の祈りの対象である 神 までも

変えてしまった 為政者 の仕業には ある意味での 凄みさえも感じます

消された王 とは 消された王朝 のことでもあります

その影には 多くの消された民衆の 苦しみが見え隠れしています

消されていった者たちの 叫び声も いつしか途絶え 新たに造られた歴史の中に

封印されてしまったようです

初代 王とされる 〈神武天皇〉 でさえも

存在しない 架空の人物だったという説が 多く語られています

架空説といえば 〈 神功皇后 〉もそうですね

年をとると 同じ話ばかりを 繰り返すとは よく言われることですが

歴史を読み解いていると 時代や主人公は違うのだけども

この話 あの話とよく似ていると思うことが 時々あります

最近の 私の 歴史散策の キーマン は 神武天皇 です

太宰府を探っていくと そこには 神武天皇 の影が見えます

神功皇后 仲哀天皇 の 香椎宮 には 元香椎宮があったはずで

そこには おそらく 神武天皇 がおられたのでしょう

いつも 思うことなんですが

《神武》と 《 (神)功皇后 ＋ (武)内宿禰》名前合わせではないのですが

いつも ダブって 見えるのは 私だけでしょうか

そういえば お二人が 辿った ルートもよく似ています

〈 神武東征や 神功皇后の移動を 北九州管内の出来事だという 前提ですが 〉

綾杉さん が 質問会の返答の中で ポツリと言われた 一言が

この二三日 気になって 頭から 離れません

『 応神天皇は 神功皇后が 産んだ子供では無いと思っています』

この 問題は 古代史の上級試験ですね

私ごとき 初級者には 難解すぎます

そういえば 応神天皇 は 誉田天皇 という もうひとつ の名前があるんですよね

別人説もあるんでしょうか

神功皇后が 宇美町で 応神天皇を 産んだとの話は

いったい 何を 隠そうとしたのかが わかりません

おそらく 神武天皇 絡みなのではと 推理するのですが

ヒントになるのが

・神武天皇のはじめての王子が 宇美町の 蚊田 で生まれたという

王城神社縁起に残る 伝承

・応神天皇 と 八幡 との関係。

・宇美町と不弥国 。

かなり ハードな ミステリーで あって

私の中では まだまだ 繋がってくれないようです

名島神社

頭が混乱した時に いつも 訪れる 名島神社

誰もいない 境内でしたが 綺麗に 掃き清めてありました

白木蓮がもう少しで咲きそうです

雪柳 の花がきれいでした