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《 磯 良 の 海 》

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磯良の海に想いを寄せて

冬薔薇 ( ふゆそうび )



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冬に咲く ばらの花を 冬薔薇 ( ふゆそうび ) といいます

冬の 季語 にも なっています



「ばら」は 「いばら」「うばら」「うまら」から 転訛したもので

棘のある木の総称(茨、棘、荊)として 万葉集にも 歌われています


《 みちのへの 茨(うまら)の末に延ほ豆の からまる君を はかれか行かむ 》

万葉集 20巻4352 防人の歌


【私訳】

道端に咲く 薔薇の先端にからみつく豆のように

私の側を離れない 妻を置いて 行くことは 辛いものだ



また「薔薇」は 古名として「そうび」「しょうび」とも 言われていました

『古今集 』には 紀貫之の 「 そうび 」という題の 和歌 があります


《 我はけさうひにぞ見つる花の色を あだなる物と いふべかりけり 》

【私訳】

今朝 初めて見た あなたの 姿は 薔薇の花のように

艶やかであったけれども なぜか 儚く見えます


【解説】

「今朝初に」(けさうひに) の中に「さうび」の名が 隠されています

10世紀の初めの 歌なので その頃から 咲いていた花みたいです




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この時期の 花壇は 咲く花も少なく 色を無くしていますが

そんな 中で ポツリ と咲いている 薔薇の花 は美しいものです

《 遅れて咲いても 花 は 花 》というように

夏に咲く 薔薇と比べても 決して 劣るものではありません




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風に揺れながら 薔薇の花が 私に 話しかけてきました



綺麗だと 言ってくれて ありがとう


私は決して 季節を間違えたり


遅れて咲いたわけでも ありません


みんなと 同じように咲くこともできました


でも 敢えて この季節を選んだのは 私の わがまま です


いつ咲くのかということは


いつ枯れるか という事と 同じ意味なのです


あなたが 一番 綺麗だよと 言ってくれたから


私は 嬉しくて 次の雪の日に 散ることにします


ひとつだけ 約束してくれますか


来年の冬に また ここに 来ることがあれば


どうか また 私を 探してください


そして また 綺麗だよと 言ってくれますか




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冬の風は 冷たく


微かな 薔薇の香りが


私の頬を 通り過ぎていきました









by nonkei7332 | 2015-02-02 14:40 | | Comments(1)
Commented by Hiro at 2017-02-04 10:48 x
素敵な詩でしたので、引用させて頂きました。