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《 磯 良 の 海 》

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磯良の海に想いを寄せて

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花には表情がありますね
私には この花はいつも 笑っているように 見えるのですが

その笑顔の裏には
『 ギリシャ神話 』 の こんなにも悲しい物語が隠されていました

海の精 クリュティエ は 太陽神アポロンに愛されていました
やがて アポロンは ペルシア王女 レウコトエ に夢中になってしまいます
それを知った クリュティエ。
嫉妬に狂い ペルシャ王に娘の恋を密告してしまうのです
驚き怒った王は娘を捕まえると生き埋めにして殺してしまいます
アポロンは密告した犯人が クリュティエ だと知って
彼女のもとを完全に去ってしまいます
哀れな クリュティエ。
届かぬ恋の思いに すっかり やつれてしまい
9日間も 空の下 夜も昼も地面に立ちつくしました
食べることも忘れ 雨露と自分の流す涙を飲み干すだけでした
やせ細った クリュティエ はただ空を仰ぎ そこを通るアポロンの顔を見つめて
そちらへ自分の顔を向けるだけ
やがて 彼女の足は地面に根付き 美しい顔は花に変わってしまったのです
その花は今でも 太陽を追いかけるように咲いています
その花が ひまわり です

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ひまわりの花言葉を知っていますか ?

『 私は あなただけを 見つめたい 』

ひまわり って 悲しい花でしたね。


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何度見ても 泣いてしまう映画がある

『 ひ ま わ り 』

舞台は 第二次世界大戦終結後のイタリア
出征したきり行方不明の夫の消息を求めて ロシアの大地を探しまわる
ジョバンナ が やっとの思いで 出会えた夫 アントニオ のそばには
美しい妻と子供がいた
その場を逃げるように去る 帰りの列車の中で
号泣する ジョバンナ(涙)
やがて イタリアに戻って 新しい生活を始めた 彼女のもとに
アントニオが訪ねてくる 再出発を促すアントニオに揺れ動く ジョバンナ
その時 二人の現実を諭すように ジョバンナの子供の泣き声 が(涙)
そして アントニオがロシアに帰る ミラノ駅のラストシーン
そのホームは 数年前彼女が戦場へ行く若き夫を見送った 同じホームだった
静かに走り出す列車の窓からじっと ジョバンナ を見つめる アントニオ
戦争が引き裂いた悲し過ぎる愛の物語でした
ひまわり畑をバックに流れる ヘンリー・マンシーニの主題歌も 哀しすぎたですね。


もう二度と あんな 戦争はやめようと誓った映画だった
なのに 現実(いま)も
あの 愚かな戦争が ひまわり の咲く
あの ウクライナの地で 続いているという
今朝の悲しい ニュース だった








by nonkei7332 | 2014-07-19 15:46 | | Comments(2)
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雨が降りそうだったから
傘を持っての散歩でした
そこまでして とお思いでしょうが
傷めた腰をかばって 歩かなくなると
いつまでも痛みは 遠のいてくれないから
ましてや 連日の雨
傘をステッキのように持ってでかけました
別れの予感にしても 恋の予感にしても
私の予感はどんな予感でも 当たるみたいで
雨の予感も的中しました
傘を広げようとしたその時
ピカッと 空が割れ ゴリゴリと〈鳴る神〉の音に紛れて
『 私を連れていって』
とちいさな声が 聞こえたのでした
周りを見渡してみたけど 人の気配はないし
ただ 足許の垣根の中に 一輪の 梔子(くちなし)の花
『お前か?』
『濡れたくないのか?』
もう一度 周りを見渡して
人の気配がないのを確認してから
そっと 手を伸ばして 手折ってあげました
いけない事とはわかっていました
それを 〈鳴る神〉の仕業にしてしまいました

くちなしの甘い香りは
私を 《 つみびと 》にしたのです


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アメリカの独身女性 ジェーン は38歳
イタリアのベネチアに一人旅行に出かけました。
といえば
そう 原題が 『 Summer Time 』
邦題が 『 旅 情 』
キャサリンヘップバーン主演の1955年の有名な映画ですね
この映画の主人公が
ジェーン や相手の男性の レナード ではなくて
実は 『くちなしの花』だったのを
私は 知っていました
ストーリーはどこにでもある "ひと夏の恋のアバンチュール" です
純粋な ジェーン はその心を 純白の『くちなしの花』に託しますが
哀しいかな それを運河に落としてしまうのです
実ることがない恋と知ってしまった ジェーン は
アメリカに帰る決心をします
その時の ジェーン の有名な名セリフ
「いつも パーティから 帰りそびれた私に 帰る時を教えてくれたのは レナード 貴方よ」
レナード は そんな彼女の 純白な想い を知っていました
そして あのラストシーン
ジェーンの乗る列車を追いかける レナード の手には
あの 純白の 『くちなしの花』が・・・



『くちなしの花』の甘い香りは
たくさんの人たちを
《 つみびと 》にしてきたのですね。








by nonkei7332 | 2014-07-16 18:34 | | Comments(4)


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名前も知らない花でした
いつも 立ち止まって 空を見上げて 見ていました


夢の中で 子供たちに聞きました
(あの花はなんていう名前なの?)
子供たちは言いました
(あの花 ビアンカ の花 って いうんだ)
(白い花 っていう 意味さ)
(だって 夏なのにキラキラ輝いているだろう)
(みんな ビア って呼んでるよ)
私も ビア って呼んでいいのかなと聞くと
(どうかなぁ~ ビア に聞いてみたら)
そう言って 子供たちは どこかに行ってしまいました


目が覚めると 外は雨
雨音だけが聞こえる 静かな朝です
熱い コーヒーを飲みながら
ビア の事を 考えていました
雨が降っているけど 大丈夫かな
ビア の声が聞こえてきました
《 仕方ないですね 思うようにいかないのが人生です
笑いましょう 疫病神も近寄れないようにね 》


雨が 強く 降っています
Kenny.G を 聞いています
《 Over the Rainbow 》
澄み切った サックス🎷の音が 雨音を消してくれます
歌詞をみたくなりました



《 Over the Rainbow 》~虹のかなたに~

Somewhere over the rainbow
Way up high
(どこか、虹の向こうの空高くに)
There's a land that I heard of
Once in a lullaby
(昔、子守唄で聞いた国があるはず)
Somewhere over the rainbow
Skies are blue
(どこか、虹の向こうに空がとても青く)
And the dreams that you dare to dream
Really do come true
(信じてた夢がすべて叶う場所がある)
Some day I'll wish upon a star
(あたしはいつか星に願うでしょう)
And wake up where the clouds are far behind me
(そして目覚めると雲ははるかかなたに消えて晴れわたり)
Where troubles melt like lemondrops
(悩みはレモンドロップのようにとけてなくなる)
Away above the chimney tops
(煙突よりもずっと上のほうで)
That's where you'll find me
(あなたはあたしを見つけるわ)



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ビア は 大丈夫だよ
こんなに雨が降っても 笑っているし
いつまでも 白く 輝いているから
顔晴っているから

誰かの 声がした


by nonkei7332 | 2014-07-03 07:05 | | Comments(0)


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つゆのあとさきの トパーズ色の風は


遠ざかる 君のあとを かけぬける


・・・・・・・・・


自分から去っていく女(ひと)を

静かに 送る 〈さだまさし〉 の歌だ


別れていく女(ひと)を 決して なじるわけでもなく

悲しみにひたり おろたえている訳でもなく

さりとて 追いかけることもせず

〈さだ〉 に言わせると 

破局に際して 男が示す 最後の誠意であり 

後悔も 未練も 或いは 怒りまでも 

包み込んで見せる ポーズであり

言い換えれば 寛容という 美辞 であると


『 ごめんなさいと一言 ありがとうと一言 』


そういう 女(ひと)の言葉を 聞きながら


『 君は 最後まで 優しかった 』


としか言えない 男の女々しさを

笑えない 私がいた



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忘れられない 心の景色 がある

その日は朝から 水色 の雨が降っていて
 
公園には たくさんの紫陽花がさいていた

私は 公園の外れにある図書館にいた

二階のベランダから 

私は雨を見ているふりをしながら

雨の向こうに 誰かを 探していた 

胸は息ができないくらい 苦しかった

その女(ひと)は 露草色(つゆくさいろ)の傘をさして 

空色(そらいろ)のレインブーツをはいていた

玄関の前で立ち止まると 

ゆっくりと傘をたたん
 
上を見上げると 

すぐに 私を見つけてくれた

何秒かのあいだ 二人は見つめあっていた

その間 地球も時間も動きを止めた

私の息も止まっていた

天色(あまいろ)の風景のなかで 

その女(ひと)の頬だけがほんのり

乙女色(おとめいろ)に染まっていく

そして はにかむように

その まばゆい頬を 笑顔に変えてくれたから

私は やっと 息をする事ができた 


私 も その女(ひと)も 確か 十八の頃


トパーズ色の風 が吹いていた。









by nonkei7332 | 2014-06-24 08:06 | さだまさし | Comments(0)

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すべてがここに
導かれていた
この島に
この海に
この神に



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《 ちはやぶる 鐘の岬を 過ぎぬとも 我は忘れじ 志賀の皇神(すめがみ)》
万葉集(巻7・1230)

訳 : 航海の難所である鐘の岬を過ぎたとしても、
わたしは海路の無事をお願いしたこの志賀の神様を忘れない



太古の記憶の淵を
海馬は駆けめぐる
静けさと木洩れ陽の中で
歌姫が詠う 魂の讃歌も
海辺を笑みをうかべてはしゃぐ
穢れなき 八乙女らの舞も
私は 知っていた
初めてではなかったの?
どこで 知っていたの?
と誰かが聞いた
私は答えた
そう それは 私が生まれてくる前のこと
母の海に私が漂っていた頃に
私が見た 光景だったんだ と



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詩人 三好達治は「郷愁」という詩に
こう書いた

《 海よ、僕らの使ふ文字では、お前の中に母がゐる。
そして母よ、仏蘭西人の言葉では、あなたの中に海がある。》

漢字の「海」の中に 「母」はいる
フランス語の 「母」は mere(メール)「海」は mer(メール)
フランスでは 「母」の中に 「海」はある


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この島で
この海で
すべての儀式は終わりを告げた
疲れきった 過去の戦神に訣れを告げよ
海人よ 風を読め
そして 追い風に帆を上げよ



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by nonkei7332 | 2014-05-30 12:41 | 古代史 | Comments(0)


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野球少年だった私は
テレビで プロ野球の放送を見ながら
スローモーションの画面をかじりつくように見ていた
夢を見ることが 日常であった少年の異様な感性は
またしても 夢の世界をさまよっていた
「あんな風に 僕にも見えたなら!僕のバットは全てのボールを真芯でとらえて
ホームランが打てる!」
夢想は 妄想は あまりにも 見事に崩れていく
ピッチャーの手を離れたボールは
まるで ハイスピードカメラのように
私のバットを擦りもせずに
キャッチーミットの中に吸い込まれていった

あの頃から もう たくさんの時間が私のそばを通りすぎていった
あっという間もなく ハイスピードカメラのように
スローモーションとは まったく無縁な
私の人生だったような気がする

そんな私が 週に三日のプール通いを始めた
プールに行くなど 何十年ぶりのことだろう
目的は 2020年の東京オリンピックではないことは確かだ
ただ 歩くだけの健康管理に変化が欲しかっただけの
単純な動機だったのだが
思いがけなく これまで経験したことがない感覚を感じている
それは 私には まったく無縁であった あの
スローモーションの世界だ
水の中を歩く感覚は
大袈裟に言えば
雲の間を 風に身体を任せて 空を漂うような快さだ
水の中を歩く速度を測った訳ではないが
およそ 秒速50cm
聞くところによれば
無風状態で 桜が舞い落ちる
無風状態で牡丹雪が舞う速さが
秒速50cm だといわれている
日本人がもっとも快い感性を感じれる速さ
自律神経の副交感神経が穏やかに作用して
身体をゆったりとリラックスできる状態も
この速さなのかもしれない

とにかく
ゆっくり 動くこと
そして ゆっくり 呼吸すること
生き急ぐこともなく
物事にとらわれることなく
残された時間など気にかけることもなく
スローモーションで
今 好きなことをする
そう 誰かが言っていたが
新幹線の窓口で
列車を探す心境であればいいのだと思う

『 ひかり は ないが のぞみ はある 』



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by nonkei7332 | 2014-05-09 13:59 | 日記 | Comments(0)
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最近 物忘れが激しい事にきずいている
歳のせいに してしまえば それきりの話だが
しかし 考えてみれば
全ての事を 覚えておく必要もないのだ
おそらく 私がこの世で経験してきた事を分類してみたら
忘れてもいいような事が七割で
あとの二割がかすかに覚えていることで
あとの一割がはっきりと覚えていることになるのだろう

忘却が世の常 だとすれば
記憶するとは 覚えることではなく
思い出すことなのだ

脳の神経細胞は産まれた時が最大で
あとは 一秒毎に一個ずつの割合で減っていくといわれている
ただ 脳の中でも 年齢に関係なく 本人次第で
神経細胞がふえていく 場所があるという
それが 海 馬 である
海馬は脳の真ん中ちかくにあって 小指位の大きさで
人の欲求 本能 自律神経 記憶 などの働きとその制御を
つかさどる 大事な働きをする脳の器官だ
なんといっても その名前が奇妙だ
ギリシャ神話に登場する
海神ポセイドン がまたがる 海馬(4頭立ての馬車を引く架空の動物)
の尾に形が似ていることから、
ルネサンス後期のイタリアで活躍したボロ-ニャ大学の解剖学者
アランティオが 1587年にこの脳部位を 海馬 と名付けたといわれている

記憶障害のアルツハイマー病になると
最初に損傷をうけるのが 海馬 らしいので
私の海馬は大丈夫なのかといつも心配になる

人は誰でも思い出という記憶がある
しかし 記憶として残っている思い出の共通している部分は
快楽や恐怖や驚愕などといった
喜怒哀楽の強かった出来事に限られている
そういった情動は
海馬のすぐ隣にある 扁 桃 体 と呼ばれる
小さな球状の対の部位によって司られている
海馬を強くするには この 扁桃体 の力が 必ず 必要で
まずは 扁桃体 のスイッチを入れなくてはならない
それには 好きだという感情を 扁桃体 に与えることだ
扁桃体が好きと判断すると 海馬との共同作業で 長期記憶として
脳の中にインプットされるというシステムになっているらしい

扁桃体というのは感情の源である
とすると 人には 好き嫌いが大事なことになる
好きな事をたくさんすれは 海馬の神経細胞がふえていくのだ

花を愛でることの大好きな私が
赤い花柄のプリントのシャツを着て
好きな人に会いに行く
これこそが
認知症にならない 私の最高の予防医療だということを
誰も知らない


海の底にいると思っていた海神(磯良の神)が脳の真ん中におられて
その海馬のそばに一対の玉である扁桃体があって 海神を補佐している
私の頭の中で 混乱した情報がいくつもあって
私の扁桃体を刺激している
そして 私の海馬はひとつの結論をひとつの記憶として
海の底深くインプットしたみたいだ



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by nonkei7332 | 2014-05-01 11:56 | 日記 | Comments(0)

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私が 思春期だった頃
ティーンエイジャーと呼ばれる13歳から19歳までの頃に
夢中になっていた事がいくつかある
いわゆる マイブームはひとつではなかったが
最近 その頃のマイブームが 還暦を過ぎた今でも
果たして マイブームになりうるのかという
壮大な実験に挑戦している

〈ヘルマン・ヘッセ〉
〈司馬遼太郎〉
〈三国志〉
〈吉本隆明〉
〈ビートルズ〉
〈サイモン&ガーファンクル〉
〈井上陽水〉 ・・・

記憶は途切れるものだということがわかったし
そして 記憶は 甦るものだということもわかってきた
多くの事は 闇の中だが
闇の中から かすかに 光る何かに出遭うこともある

昔 なんの気なしに 歌っていた サイモン&ガーファンクルの歌
こんな歌詞だったのかと 今 あらたに 何かに出逢えた歌だった


《The Sound of Silence》

(訳詞)
暗闇君 こんにちは
また話に来たんだ
なぜって 幻がそっと忍び寄って
寝ている間に種を置いて行ったんでね
僕の頭に植えた種は
まだ芽吹いてもいない
沈黙の音の中で

目くるめく夢の中で僕は一人で歩いていたんだ
古い石畳の狭い通りを
街頭の灯りの下
僕は冷たい霧に襟を立てる
僕の目にネオンの光が突き刺さった時
それは夜の闇を割いて
沈黙の音に触れた

裸の光の中に見えたのは
一万人かそれ以上の人達
口もきかずに話している人達
耳もかさずに聞いている人達
声が出る幕のない歌を書いている人達
だれも勇気を出して
沈黙の音を破ろうとしない

「馬鹿者め」
僕は言った
「知らないのか 癌みたいに沈黙は広がっていくんだ
教えてやるから僕の言葉を聞くんだ
君たちに手を差し伸べるから僕の腕をとるんだ 」
でも 音をたてない雨粒みたいに
僕の言葉は落ちて行き
沈黙の井戸の中で こだました

そして人々は頭を垂れて 祈る
彼らの作ったネオンの神に
そしてネオンは警告の言葉を映し出す
ネオンが作り出した言葉は
こう言っていた
「預言者の言葉が地下鉄の壁に書いてある 安アパートの玄関にも」
そしてネオンは何やらささやいた
沈黙の音の中で




by nonkei7332 | 2014-04-22 07:00 | 日記 | Comments(0)
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ちょうど 50年前
東京オリンピックがあった年
私が 小学校卒業の時の話だ
木造校舎の二階の教室だった
窓際の前から 三番目が私の席で ひとつ前の席が
ヒロシの席だった
ヒロシのあだ名は〈ポッキン〉
いまにも折れそうな位 痩せていたから
みんなからそう呼ばれていた
いつも ニコニコしていて 優しい無口な男の子だった
ある日 ヒロシはノートいっぱいに 〈風信子〉という字を書いていた
私が 「誰の名前?」と聞くと
ヒロシは「違う」と言って 急いで ノートを閉じた
私は 前の黒板までいって 大きな字で 〈風信子〉と書いた
その時 担任の先生が 教室に入ってきたのだ
「席につきなさい」 の一言で
字を消すのもできず そのまま席についた私に
「これは なんの名前ですか」と先生は聞いた
「それは ヒロシ君の好きな女の子の名前だと思います」と
とっさに私は答えると 皆んながどっと笑った
「どうして そう思うの?」 先生は重ねて私に聞いた
「だって ヒロシ君がノートにびっしり書いていたからです」
というと またしても どよめきが 教室中に響いた
「静かに」 先生はそう言って
ニコニコしながら ヒロシに言った
「ヒロシ君 可愛い名前ね」
ヒロシは 真っ赤な顔をして立ち上がると
「ち 違います」 と答えた それが 精一杯だった
先生は 黒板に向かい 私が書いた 白墨の字の横に
黄色いチョークで 〈ヒヤシンス〉と書いて
「この名前は人の名前ではなくて 花の名前です」
「ヒロシ君 よく知ってたね」と先生はヒロシにむかって言った
ヒロシは 真っ赤な顔を また真っ紅にして 下を向いていた
私はヒロシの背中を突ついて
「ポッキン ゴメン」と小さな声でいうと
ポッキンは 下を向いたまま 小さく 頷いた


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《 遠い昔のギリシャの話 》

ヒュアキントスはスパルタ生まれの美しい少年だった。
アポローンと 西風の神ゼピュロスの二人は競って
ヒュアキントスの気を惹こうとしたが、
彼はアポローンとばかり仲良くしていた。
ある日、仲良く円盤投げを楽しんでいた時、
アポローンの投げた円盤がヒュアキュントスの頭に当たり、
ヒュアキントスは死んでしまった。
西風の神ゼピュロスが二人の仲睦まじい様子を空から見て嫉妬し、
円盤の飛ぶ方向を西風で狂わせてしまったからだった
アポローンは嘆き悲しみ 溢れ出た少年の真っ赤な血の中から、
赤い花が咲いた
人々は この赤い花を少年の名にちなんで
ヒュアキントス(ヒアシンス)と呼ぶようになったと言う。






by nonkei7332 | 2014-04-15 09:31 | | Comments(0)




サイモン&ガーファンクルの歌に
そんな 歌があった
たしか〈四月になれば彼女は〉という名前の歌だった

♪♪ April come she will
When streams are ripe and swelled with rain;
(四月、彼女に僕は出会った
春の小川は満ち 雨があふれる頃に ) ♪♪

いろんな事が始まる 四月
新しい季節との出会いは
残された季節への
カウントダウンでもあるようだ




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〈 転位 〉

東風ふけども
匂いをおこす事を忘れし
悲しき梅の子達よ
主の居ない 神無島の春を忘れし
貧しき 陵守連の子達よ
妙見(ボラリス)の浜に集いし
哀しき 海人の子達よ
あれから もう何千という 季節を数えたではないか
われらが讃えた 海神の怒りを静めることが
私達はできなかったではないのか
雷(イカズチ)にかかる雲も
三笠に沈む 月読みの光も
歌仙の荒魂さえも
鎮める事はできなかったではないか

もはや 私達は
転位の準備をしなくてはならない
秘めていた魂の紐を解かなくてはならない

女神の決起の叫びを聞いたからには





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by nonkei7332 | 2014-04-11 19:06 | 日記 | Comments(0)