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《 磯 良 の 海 》

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磯良の海に想いを寄せて

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野球少年だった私は
テレビで プロ野球の放送を見ながら
スローモーションの画面をかじりつくように見ていた
夢を見ることが 日常であった少年の異様な感性は
またしても 夢の世界をさまよっていた
「あんな風に 僕にも見えたなら!僕のバットは全てのボールを真芯でとらえて
ホームランが打てる!」
夢想は 妄想は あまりにも 見事に崩れていく
ピッチャーの手を離れたボールは
まるで ハイスピードカメラのように
私のバットを擦りもせずに
キャッチーミットの中に吸い込まれていった

あの頃から もう たくさんの時間が私のそばを通りすぎていった
あっという間もなく ハイスピードカメラのように
スローモーションとは まったく無縁な
私の人生だったような気がする

そんな私が 週に三日のプール通いを始めた
プールに行くなど 何十年ぶりのことだろう
目的は 2020年の東京オリンピックではないことは確かだ
ただ 歩くだけの健康管理に変化が欲しかっただけの
単純な動機だったのだが
思いがけなく これまで経験したことがない感覚を感じている
それは 私には まったく無縁であった あの
スローモーションの世界だ
水の中を歩く感覚は
大袈裟に言えば
雲の間を 風に身体を任せて 空を漂うような快さだ
水の中を歩く速度を測った訳ではないが
およそ 秒速50cm
聞くところによれば
無風状態で 桜が舞い落ちる
無風状態で牡丹雪が舞う速さが
秒速50cm だといわれている
日本人がもっとも快い感性を感じれる速さ
自律神経の副交感神経が穏やかに作用して
身体をゆったりとリラックスできる状態も
この速さなのかもしれない

とにかく
ゆっくり 動くこと
そして ゆっくり 呼吸すること
生き急ぐこともなく
物事にとらわれることなく
残された時間など気にかけることもなく
スローモーションで
今 好きなことをする
そう 誰かが言っていたが
新幹線の窓口で
列車を探す心境であればいいのだと思う

『 ひかり は ないが のぞみ はある 』



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by nonkei7332 | 2014-05-09 13:59 | 日記 | Comments(0)
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最近 物忘れが激しい事にきずいている
歳のせいに してしまえば それきりの話だが
しかし 考えてみれば
全ての事を 覚えておく必要もないのだ
おそらく 私がこの世で経験してきた事を分類してみたら
忘れてもいいような事が七割で
あとの二割がかすかに覚えていることで
あとの一割がはっきりと覚えていることになるのだろう

忘却が世の常 だとすれば
記憶するとは 覚えることではなく
思い出すことなのだ

脳の神経細胞は産まれた時が最大で
あとは 一秒毎に一個ずつの割合で減っていくといわれている
ただ 脳の中でも 年齢に関係なく 本人次第で
神経細胞がふえていく 場所があるという
それが 海 馬 である
海馬は脳の真ん中ちかくにあって 小指位の大きさで
人の欲求 本能 自律神経 記憶 などの働きとその制御を
つかさどる 大事な働きをする脳の器官だ
なんといっても その名前が奇妙だ
ギリシャ神話に登場する
海神ポセイドン がまたがる 海馬(4頭立ての馬車を引く架空の動物)
の尾に形が似ていることから、
ルネサンス後期のイタリアで活躍したボロ-ニャ大学の解剖学者
アランティオが 1587年にこの脳部位を 海馬 と名付けたといわれている

記憶障害のアルツハイマー病になると
最初に損傷をうけるのが 海馬 らしいので
私の海馬は大丈夫なのかといつも心配になる

人は誰でも思い出という記憶がある
しかし 記憶として残っている思い出の共通している部分は
快楽や恐怖や驚愕などといった
喜怒哀楽の強かった出来事に限られている
そういった情動は
海馬のすぐ隣にある 扁 桃 体 と呼ばれる
小さな球状の対の部位によって司られている
海馬を強くするには この 扁桃体 の力が 必ず 必要で
まずは 扁桃体 のスイッチを入れなくてはならない
それには 好きだという感情を 扁桃体 に与えることだ
扁桃体が好きと判断すると 海馬との共同作業で 長期記憶として
脳の中にインプットされるというシステムになっているらしい

扁桃体というのは感情の源である
とすると 人には 好き嫌いが大事なことになる
好きな事をたくさんすれは 海馬の神経細胞がふえていくのだ

花を愛でることの大好きな私が
赤い花柄のプリントのシャツを着て
好きな人に会いに行く
これこそが
認知症にならない 私の最高の予防医療だということを
誰も知らない


海の底にいると思っていた海神(磯良の神)が脳の真ん中におられて
その海馬のそばに一対の玉である扁桃体があって 海神を補佐している
私の頭の中で 混乱した情報がいくつもあって
私の扁桃体を刺激している
そして 私の海馬はひとつの結論をひとつの記憶として
海の底深くインプットしたみたいだ



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by nonkei7332 | 2014-05-01 11:56 | 日記 | Comments(0)

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私が 思春期だった頃
ティーンエイジャーと呼ばれる13歳から19歳までの頃に
夢中になっていた事がいくつかある
いわゆる マイブームはひとつではなかったが
最近 その頃のマイブームが 還暦を過ぎた今でも
果たして マイブームになりうるのかという
壮大な実験に挑戦している

〈ヘルマン・ヘッセ〉
〈司馬遼太郎〉
〈三国志〉
〈吉本隆明〉
〈ビートルズ〉
〈サイモン&ガーファンクル〉
〈井上陽水〉 ・・・

記憶は途切れるものだということがわかったし
そして 記憶は 甦るものだということもわかってきた
多くの事は 闇の中だが
闇の中から かすかに 光る何かに出遭うこともある

昔 なんの気なしに 歌っていた サイモン&ガーファンクルの歌
こんな歌詞だったのかと 今 あらたに 何かに出逢えた歌だった


《The Sound of Silence》

(訳詞)
暗闇君 こんにちは
また話に来たんだ
なぜって 幻がそっと忍び寄って
寝ている間に種を置いて行ったんでね
僕の頭に植えた種は
まだ芽吹いてもいない
沈黙の音の中で

目くるめく夢の中で僕は一人で歩いていたんだ
古い石畳の狭い通りを
街頭の灯りの下
僕は冷たい霧に襟を立てる
僕の目にネオンの光が突き刺さった時
それは夜の闇を割いて
沈黙の音に触れた

裸の光の中に見えたのは
一万人かそれ以上の人達
口もきかずに話している人達
耳もかさずに聞いている人達
声が出る幕のない歌を書いている人達
だれも勇気を出して
沈黙の音を破ろうとしない

「馬鹿者め」
僕は言った
「知らないのか 癌みたいに沈黙は広がっていくんだ
教えてやるから僕の言葉を聞くんだ
君たちに手を差し伸べるから僕の腕をとるんだ 」
でも 音をたてない雨粒みたいに
僕の言葉は落ちて行き
沈黙の井戸の中で こだました

そして人々は頭を垂れて 祈る
彼らの作ったネオンの神に
そしてネオンは警告の言葉を映し出す
ネオンが作り出した言葉は
こう言っていた
「預言者の言葉が地下鉄の壁に書いてある 安アパートの玄関にも」
そしてネオンは何やらささやいた
沈黙の音の中で




by nonkei7332 | 2014-04-22 07:00 | 日記 | Comments(0)
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ちょうど 50年前
東京オリンピックがあった年
私が 小学校卒業の時の話だ
木造校舎の二階の教室だった
窓際の前から 三番目が私の席で ひとつ前の席が
ヒロシの席だった
ヒロシのあだ名は〈ポッキン〉
いまにも折れそうな位 痩せていたから
みんなからそう呼ばれていた
いつも ニコニコしていて 優しい無口な男の子だった
ある日 ヒロシはノートいっぱいに 〈風信子〉という字を書いていた
私が 「誰の名前?」と聞くと
ヒロシは「違う」と言って 急いで ノートを閉じた
私は 前の黒板までいって 大きな字で 〈風信子〉と書いた
その時 担任の先生が 教室に入ってきたのだ
「席につきなさい」 の一言で
字を消すのもできず そのまま席についた私に
「これは なんの名前ですか」と先生は聞いた
「それは ヒロシ君の好きな女の子の名前だと思います」と
とっさに私は答えると 皆んながどっと笑った
「どうして そう思うの?」 先生は重ねて私に聞いた
「だって ヒロシ君がノートにびっしり書いていたからです」
というと またしても どよめきが 教室中に響いた
「静かに」 先生はそう言って
ニコニコしながら ヒロシに言った
「ヒロシ君 可愛い名前ね」
ヒロシは 真っ赤な顔をして立ち上がると
「ち 違います」 と答えた それが 精一杯だった
先生は 黒板に向かい 私が書いた 白墨の字の横に
黄色いチョークで 〈ヒヤシンス〉と書いて
「この名前は人の名前ではなくて 花の名前です」
「ヒロシ君 よく知ってたね」と先生はヒロシにむかって言った
ヒロシは 真っ赤な顔を また真っ紅にして 下を向いていた
私はヒロシの背中を突ついて
「ポッキン ゴメン」と小さな声でいうと
ポッキンは 下を向いたまま 小さく 頷いた


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《 遠い昔のギリシャの話 》

ヒュアキントスはスパルタ生まれの美しい少年だった。
アポローンと 西風の神ゼピュロスの二人は競って
ヒュアキントスの気を惹こうとしたが、
彼はアポローンとばかり仲良くしていた。
ある日、仲良く円盤投げを楽しんでいた時、
アポローンの投げた円盤がヒュアキュントスの頭に当たり、
ヒュアキントスは死んでしまった。
西風の神ゼピュロスが二人の仲睦まじい様子を空から見て嫉妬し、
円盤の飛ぶ方向を西風で狂わせてしまったからだった
アポローンは嘆き悲しみ 溢れ出た少年の真っ赤な血の中から、
赤い花が咲いた
人々は この赤い花を少年の名にちなんで
ヒュアキントス(ヒアシンス)と呼ぶようになったと言う。






by nonkei7332 | 2014-04-15 09:31 | | Comments(0)




サイモン&ガーファンクルの歌に
そんな 歌があった
たしか〈四月になれば彼女は〉という名前の歌だった

♪♪ April come she will
When streams are ripe and swelled with rain;
(四月、彼女に僕は出会った
春の小川は満ち 雨があふれる頃に ) ♪♪

いろんな事が始まる 四月
新しい季節との出会いは
残された季節への
カウントダウンでもあるようだ




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〈 転位 〉

東風ふけども
匂いをおこす事を忘れし
悲しき梅の子達よ
主の居ない 神無島の春を忘れし
貧しき 陵守連の子達よ
妙見(ボラリス)の浜に集いし
哀しき 海人の子達よ
あれから もう何千という 季節を数えたではないか
われらが讃えた 海神の怒りを静めることが
私達はできなかったではないのか
雷(イカズチ)にかかる雲も
三笠に沈む 月読みの光も
歌仙の荒魂さえも
鎮める事はできなかったではないか

もはや 私達は
転位の準備をしなくてはならない
秘めていた魂の紐を解かなくてはならない

女神の決起の叫びを聞いたからには





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by nonkei7332 | 2014-04-11 19:06 | 日記 | Comments(0)


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華厳寺(鈴虫寺)


生まれて初めての 入院だった

半身不随のリハビリ療養が半年続いていた

そんな 辛い日々の中でも

嬉しいこともある

京都に住む 次男の嫁が 送ってくれたのは

京都洛西の 鈴 虫 寺(華厳寺)

一願成就 の御守りだった。 

鈴虫が一年中鳴いているというこの寺の御守りは

ひとつだけ願いを叶えてくれるという

京都では有名な パワースポットらしくて 

一年中 人が絶えないという

添え書きには

早く良くなって 御礼を返しに 京都まで

来て下さいねと書いてあった

(去年の秋 無事にお札を納めに 鈴虫寺に行くことができた)

入院患者の多くは リハビリ以外の時間を 

本を読んだり 患者同士でおしゃべり などをして 過ごすのだが

私は いつも 屋上に行って 好きな歌をヘッドホンで聞きながら

流れていく 浮浪雲を追いかけていた

そんなある日 いつものように屋上にいると 

ケアスタッフの Sさんが近づいてきて

『いつも 音楽 聞いてますね』 と話しかけてきた 
 
聞くと 彼は ライブなどもこなす ミュージシャンだという

それから 話が盛り上がり 退院までに 一曲だけ 

私が詩を書いて 彼が曲をつけるという話が出来上がっていた

後日 私は彼に <セピア通り> <一願成就> という二つの詩を渡した


〈セピア通り〉は香椎駅前の通りの名前で せつない青春の別れを書いた詩

〈一願成就〉は 鈴虫寺の御守りをイメージした 大人の哀しい別離の詩


退院間際に Sさんから渡されたCDは <セピア通り> だった






  《 一 願 成 就 》


( 通りゃんせ 通りゃんせ)

  百十日の幽かな命に

  鳴けるのは 最後の二十日だけ

  そんな 鈴虫が

  一年中鳴いているからと

  どんな願い事も叶うからと

  あのひとが 鈴虫寺のお札を送ってくれました

  願った事は ひとつだけ

  あの人に もっといい人

  見つかりますように

  洛西の 竹林から 吹く風は 比叡の祈りをのせて

  桂の水面を揺らします

夕霧が秘めた想いの 藤袴の花

  今年も咲いてくれましたか


月が渡った橋なれど 渡れぬ恋を責めますか

    
  あれから もう三度目の秋

  百十日も泣くのはいやだから

  二十日だけ泣いて

  お札を納めにまいります


  もう くる事もない この街の

  錦市場でみつけた ちりめん山椒

  母へのみやげに 買いました


  叶えた願いはひとつだけ

  あの人に もっといい人

  見つかりますように

〔 通りゃんせ 通りゃんせ ここは どこの 細道じゃ)


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天龍寺の藤袴の花


『 源氏物語 』二十八帖 「藤袴」 光源氏37歳秋の話

夕霧(光源氏の息子)が玉鬘(たまかずら夕顔の娘)に送った歌がある


《 同じ野の 露にやつるる藤袴 あわれはかけよか ことばかりも 》


(訳) : 私は あなたと同じ 野で露に濡れる フジバカマ なのです

かりそめにでも あわれと 言葉をかけて下さい

(註釈) : 光源氏の使いで 夕霧が玉鬘を訪ねた際に 

藤袴の花を送って 秘めた想いを伝えたという 

しかし 玉鬘は相手にしなかった

源氏の所へ帰った夕霧は 世間では 源氏が

玉鬘を側室の一人にするつもりだという噂がひろがっていると言って

その真意を鋭く追求したとの話がある






by nonkei7332 | 2014-04-05 14:18 | 日記 | Comments(0)

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桜の季節は
出会いと別離の 季節 でもある

人は 一生の中で いったい どれだけの人と出会うのだろうか
そして 人は出逢った人と同じ数だけの別離を経験する
出会いと別離は 人の世の定めなのだ

いい出会いをする事も大事なことだが
同じように いい 別離をする事も大事なことなのだと
若い頃 教えてくれた人がいた

形の違いはあるけれど
いつかは 必ずくるのが 別離なら
いい出会いとは  
『別れの時に この人との 出会いは自分の人生の中で 素敵な出会いだった 』
といえるかどうかなのだろう

いまの出会いを大切にしていますかという問いは
いい別れをする為の努力をしていますかという問いと
同じなのかもしれない

振り返ると 私は素敵な出会いばかりしてきたわけではない
努力が足らずに 後悔の残る哀しい別離も多く経験してきたからだ
見事に咲き乱れ
そして いっきに 散っていく
この 誇らしげな 桜 のように
これからは そんな出会いと別離をしたい
私がこの世と訣れる その日 までは

『 散る桜 残る桜も 散る桜 』

良寛和尚は訣れの時にこう詠んだ

桜流しの雨が降る。


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by nonkei7332 | 2014-03-30 14:10 | 日記 | Comments(0)

石の収集家でもない私が
石を拾うということは
日常ではありえないことである
何かに導かれるように
名島城址公園を歩いていて
ひとつの石を拾った
(赤ん坊の拳サイズ)

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どう見ても その辺に落ちているような石ではない
古木の化石だ 珪化石の可能性もある
なぜなら 拾った場所から 100mと離れていない所に
国の天然記念物『名島の帆柱石』があるからだ


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安曇の別宮(名島城址)に眠っていた
3500万年前の石〈 神の石 〉だといえば
誰もが笑う 笑われついでに
この石に 名前をつけてみた
磯良が 私にくれた
干珠 満珠 にも劣らずの 霊石
〈磯良の石〉

ふっふっふ
この位にしておこう。






by nonkei7332 | 2014-03-01 14:16 | 日記 | Comments(0)


昼から 雨だというので
ひさしぶりに 朝の散歩にすることにした
夜明けが 6時50分
15分前には部屋をでたが外はもう明るく
すべての生き物たちが
静かに 日の出を待っているといった 
そんな 風情が漂っている
この時期にはめずらしく 
南から 風は吹いていて
かすかに 雨の匂いがする
公園を一回りしてもどると 
ちょうど 朝陽が のぼってきた
手をあわせ アマテラスに 礼拝
遠く 弥生のころ
安曇磯良とよばれた 海の神がいた
遠く中国まで 交易をし 
この海域を支配していたという
私がみている この風景を
磯良も 船のうえから みていたのだろうか


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ちょうど 海岸線中央の小さな丘が
名島神社
頂上には 名島城址 がある
国歌 君が代 の起源がここにあると 
いわれていて
倭国の別宮があったのも ここだと 
いわれている
神代の昔の 神話のロマンは
このあたりには 
あちらこちらに ころがっていて
足の踏み場もないくらいだ
春の足音はまだ 遠い


by nonkei7332 | 2014-02-25 13:12 | 日記 | Comments(0)
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黄昏の中を 親子が 歩いていた
それは 影絵のように
遠い昔みた 風景のようでもあった






by nonkei7332 | 2014-02-25 11:50 | 日記 | Comments(0)

by ヒサミツ