御島 (みしま)
御島 とは 神がいた 神の島でした
昔 〈香椎潟〉と呼ばれる 海岸線があって
万葉集に 三首 詠われています
《 いざ子ども 香椎の潟に 白袴の袖さへ濡れて 朝菜摘みてむ 》
6ー956 大伴旅人(おおとものたびと)
《 時津風 吹くべくなりぬ 香椎潟 干の浦に玉藻刈りてな 》
6ー957 小野 老(おののおゆ)
《 行き帰り 常に我が見し香椎潟 明日ゆ後には 見むよしもなし 》
6ー958 宇努 男人(うぬのおひと)
太宰府の官人達は
香椎宮に詣る ことが 日常であったみたいです
その帰りに 香椎の浜まで来て
遊んだ思い出を詠んだ歌なのでしょう
その 香椎潟 に 御島 がありました
今は 島の姿はなく そこに鎮座していたであろう
神社の 鳥居 と 祠 が 海の中に ぽつんと立っています
その 神社とは 〈御島神社〉です 香椎宮の末社 です
祭神は 綿津見神 です
この神社の由緒が 『八幡本記』には こう書かれています
「 香椎宮の西、浜男と云ふ所の浜、是即ち橿日浦なり。
ここより八、九町ばかり沖に大岩あり。是を御島と云ふ。
則ち、皇后のいたり給ひて、御髪をすすがせ給ひし処なり。
岩島にて其の上に御島神社の社あり。」
香椎潟は 埋め立てや 都市開発で 綺麗になりました
今や 私の お気に入りの ウォーキングコース なのです
最近 名前がつきました 『 御島グリーンベイウォーク 』
新緑の 立花連山 が 眺めながら 2900M のコース
〈香椎浜北公園〉をスタートして 〈片男佐橋〉を渡り
〈香椎海岸遊歩道〉を歩きます
海上の人道橋と日本最大級を誇る 〈あいたか橋〉を渡ると
〈アイランドシティ外周緑地〉最後に
〈御島かたらい橋〉を渡ってゴールです
海岸の欄干に シロツメクサ で 作った
髪飾りが掛けてありました
神功皇后は ここで 髪を洗い 髪を結い上げて
男の髪型にしたという
伝説が残っています 三韓征伐の出発地なのです
女から 男に変わった場所なのです
頭に飾ってあった かずらを外して ここに 掛けたのでしょうか
今日は 子供の日
戦さなどない
いつまでも 平和な国であって欲しいですね