阿修羅像
奈良興福寺 の 阿修羅像 と 八部衆達です
阿修羅 とは
インドにおける 仏教以前の 古代神 八部衆のひとりです
釈迦に帰依して 十大弟子と共に 護身善神となったといいます
ちなみに 八部衆とは
五部浄(ごぶじょう)・沙羯羅(さから)・鳩槃荼(くばんだ)
乾闥婆(けんだつば)・阿修羅(あしゅら)・迦楼羅(かるら)
緊那羅(きんなら)・畢婆迦羅(ひばから)
本来 闘いの神 荒ぶる神 と言われた 阿修羅 が
優しい少年の顔をして 合掌している 三面六臂の姿は
何を 物語っているのでしょうか
神亀4年(727年) 待望の男の子 基王(もといおう)の誕生に
光明皇后と聖武天皇の喜びに包まれていました
しかし その 喜びも束の間 愛児は
一歳の誕生日を前にして 亡くなります
失意の中 6年後 亡き基王を偲び 光明皇后によって
阿修羅像 は造られたといわれています
光明皇后 の 一生も 修羅 の道 だったのでしょう
《 我が背子と 二人見ませば いくばくか この降る雪の嬉しからまし 》
万葉集8-1658 光明皇后
〈通釈〉
あなたと二人で この雪を見たのなら どれほど 嬉しかったでしょう
(あなたとは 夫である 聖武天皇 だと言われていますが
亡き 基王 だともいえるのかもしれませんね)