アイヌ の 子守歌
アイヌ 文化財団
なにを ないているの
この はなしが ききたくて
ないて いるのなら
きかせて あげましょう
それはね
くものそらを
とおりぬけて
ほしのそらを
とおりぬけて
その むこうの
ほんとうのそらを
とおりぬけて
きれいな おがわが
ながれる けしきが
ずうっと ひろがって
かわを のぼれば
かたほうには
ぎんの カシワのはやし
ぎんの ヨモギのはら
ぎんの いしが
あるのです
かたほうには
きんの ナラのはやし
きんの ヨモギのはら
きんの いしが
あるのです
あたり いちめんが
ぴかぴかと ひかっていて
かわを さかのぼって
もっと ずうっと いく と
きんの いえ
おおきな いえが たっている
いえの かたほうには
あれた そらの えが
かかれて いて
いえの かたほうには
はれた そらの えが
かかれていて
その いえに
いのちを つくる かみさまが
60の ゆりかごを
かみざに つるし
60の ゆりかごを
しもざに つるし
かみざの ほうに
ふりむいては
60の ゆりかごを
いっせいに ゆらす
しもざの ほうに
ふりむいては
60の ゆりかごを
いっせいに ゆらす
そうすると
その あかちゃんたちが
なく こえが
この せかいに
せかいの うえに
ふってきて
そこから うまれるのが
ねむり というもの なのです
あなたは それを ききたくて
ないて いるのだから
わたしが きかせて あげるのですよ
アイヌの 『 60のゆりかご 』という 子守唄です
ゆりかごを揺らしていた 天空の女神は
ラマッカラカムイ(魂を司る神) といいます
〈ラマッ〉とは 霊魂のことです
この世界に誕生する前の人間の霊魂は
天界のラマッカラカムイ の元にあって
そこで諸々の活動に必要な霊魂をそろえて
成形された後に地上に降りてくるとされます
ラマッカラカムイ は
白山菊理媛 (水天宮) みたいです
目をつぶって聴いていると
母の子守唄
遠い記憶が蘇ってきます
by nonkei7332
| 2017-02-23 13:05
| 日記
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