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《 磯 良 の 海 》

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磯良の海に想いを寄せて

父の夢を見ました



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〈山峡飛雪〉 東山魁夷




父の夢を見ました


寡黙な父が ブツブツと独り言を言いながら


畑の土を 撫でていました


芋を掘るわけでもなく


種を蒔いているわけでもないのです




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〈白い朝〉 東山魁夷




『 ところで 父さん 幾つになったの 』


『 父親の年もわからないほど 頭が回らんのか バカチンガ 』


『 生きていりゃ 105歳 だなぁ 』


『 そういう お前は 幾つになった 』


『 ・・・・』


『 父さん そっちは 寂しくないか 』



『 〈二十億光年の孤独〉とか言って くしゃみしていた 詩人がいたろ 』


『 ・・・・』


『 そいつに比べりゃ 〈百年の孤独〉なんて まだ ちょろいもんさ 』




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〈冬華〉 東山魁夷



畑の傍らには 欠けた皿があって



何かが 動いていました


それは ミミズ でした


父は ミミズを探していたのです


きっと 釣りにいく準備をしていたのでしょうか


嬉しそうな 顔をして


風花の舞う 冬の空を ながめていました






「二十億光年の孤独」・・・谷川俊太郎 (第一詩集)





by nonkei7332 | 2016-12-13 09:56 | | Comments(0)

by ヒサミツ