ヨヘホ の 里 ②
山鹿の里が 加茂の浦 という 湖 だったとすると
その出口 あたりに ある集落が 志々岐 です
その丘の上に鎮座する
『 志々岐阿蘇神社 』に 行きました
丘の上からは 菊池川をはさんで 大宮神社の杜が見えます
おそらく 同じ 位の 標高でしょうか
ここもまた 大宮神社 と同じように 猿田彦の石碑 が ずらりでした
江戸時代 庚申信仰が 拡まるにつれて 全国では かなりの数の
庚申塚 や 猿田彦の石碑 が 建てられたのでしょう
山鹿では どんな目的があって 一箇所に集めたのでしょうか
阿蘇神社となっていますが
境内には 〈諏訪神社〉 〈八坂神社〉 の社殿が
横並びで鎮座されています その間の奥には 鳥居があって
社殿はありませんが 野ざらしの 〈大国主大神〉の石碑が 建っています
「一宮」の扁額 が 横に置かれているので
おそらく かつてはここに 大きな社殿が あったのでしょう
出雲の神々の勢揃いみたいな 神社でした
菊池川 の 支流 千田川沿いにある 古社
『 千田聖母八幡宮 』を 訪ねました
聖母宮(しょうもぐう) なので 神功皇后 が祭神です
後に 八幡が合祀され 応神天皇 仲哀天皇 がそばに 祀られています
楼門の 扁額は 「霊廟」になっています
「霊廟」といえば 「香椎廟」を思い起こしますが
ここは いったい 誰の「霊廟」なのでしょうか
摂社には 厳島之大神、住吉之大神、
末社には 武内神社、安倍神社、諏訪神社、吉田神社、若宮神社、
赤腹天満宮、亥ミ子嶋、虎御前、天満宮、八嶋八柱神社、日吉神社
解説は省きます
というより よくわかりません
ただ 拝殿の神紋は 五七桐 でした
面白いと言ったら 罰当たりますが
末社 のひとつ
赤腹(ひらくち) の神様 には 初めて出会いました
〈ヒラクチ〉とは 蝮(マムシ)のことです 毒を持っています
ちなみに 毒を持っていない 蛇 を 〈クチナワ〉といいます
蛇 は 不思議な霊力を持っています
旺盛な繁殖力、脱皮しては 蘇る 生命力 は 驚異です
やがて その力は 龍 となり 水を操る 水神は 龍神 海神 として
人々に 崇められてきたのでした
『やっぱり 山鹿 は 蛇 なんだ』 と 独り呟いてしまいました
飛び地末社 「八嶋八柱神社」は
千田川を渡ったところにあります
池の中に 八つの嶋があって 橋 で繋がっています
説明文には 雨乞いの神 と書かれています
まさしく ここは 八岐大蛇 (龍神) を祀った 水神 でした
真ん中の嶋に 祠が ひとつ あります
祠の中には
この神社の 隠された 神 が
青い神像となって 祀られていると聞きましたが
私の意識は 異次元の 夢の中をさまよっていました
川を渡って吹いてきた一陣の白い風が 緑の水面を揺らします
白い風は 白い道となって 祠まで伸びていきました
祠の扉が開きます
祠からは 乳白色の光が あたり 一面に拡がり
扉の中で 神像が 蒼く輝いていました
そして その足元には 一匹の 紅き眼をした白き蛇が
絡みついていたのでした
『 ギャー 』 誰かが 叫びました
その瞬間 白き道は 白き蛇の脱け殻に変わってしまいました
神像を護っていたのは 白い蛇だったのでしょうか それとも
白い蛇を護っていたのが 神像だったのでしょうか
ヨヘホ の 里 は 龍神の里でした
by nonkei7332
| 2016-11-06 11:20
| 古代史
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