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《 磯 良 の 海 》

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磯良の海に想いを寄せて

歌 の 絆 ①



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ヨルング族の踊り




3月25日 NHK の SONGS スペシャル

『 福山雅治 SONG LINE 歌い継ぐ者たち 』

という番組を見ました。

最初は 福山雅治 の 特別番組だと思っていましたので

そのうち 見てみようと思って 録画していたのです

昨日 思い出して 観てみました

予想とは違い 奥の深い ドキュメンタリー番組だったのです



人はなぜ歌うのか 人類にとって 歌うとは何なのか

福山雅治が 独自の文字を持たなかった 二つの民族を訪ね

人類における歌の起源に迫るという 壮大なテーマの番組でした



福山が訪ねた最初の訪問地は

オーストラリアの北西部 アーネムランド

先住民〈アボリジニ〉の住む《ヨルング族》でした

彼らは 今でも 狩猟生活を営みながら

歌い継がれた 神話や伝承を 文字ではなく

歌う事と踊る事で おそらく 何千年も 語り繋いできた人達で

私が最も 驚いたのが ヨルング族に伝わる 神話の歌と踊りです

古老のソングマンが語る 物語は こんな内容でした



『 虹蛇(ニジヘビ) の 物語 』


はるか昔 遠く旅をして 虹ヘビ が やってきました

虹ヘビ は 休憩をとるために ある 一本の木に近寄り

そこで 嵐を巻き起こし 雷をおこします すると そこから

水が湧き上がり 泉があらわれ 泉は大地を潤します

( 虹ヘビによってもたらされた水源を レインボーリバーといいます)

子供たちは 聖なる水で 水浴びをします

そこに 神の使いの鳥(キジ・カラス)が飛んできて 沢山の葉 を集めます

鳥たちが 住処(すみか) に戻る時 大地を 風が吹き抜けていきます



儀式(祭り) には 必ず 最初に この物語を 歌い 踊るといいます

踊りでは 二本の棒 を持った 虹ヘビ(二人の男)の後を 女たちが 続きます

木のそばに来ると 虹ヘビは 二本の棒で 木を叩き折ります

(虹ヘビは女神の様に思えます 二本の棒は 稲妻を表しているのでしょう)



私の驚きは この物語が

日本の古代神話 との共通点が多いということでした

一本の木とは 山 を想像させます

虹 という漢字はなぜ虫偏なのかの意味も よくわかります

日本の伝説でも 虹 は 蛇 の化身だといわれていましたし

その姿は 龍 そのものです 龍神は 日本古代神話では

罔象女(ミズハノメ)という 山の神です

すべての 水の起源 を取り仕切る 女神でした

子供達が 聖水で水浴びする姿は 禊(みそぎ)の儀式とダブります

神の使いのカラスが 葉(恵み)を集める などは

導きの神 八咫烏(やたがらす) 豊玉彦 の姿を連想してしまいます



番組では 福山雅治が 日本の魂の歌だと言って 彼らの中で

自分の歌「クスノキ」を 歌います

(詳しくは 去年の8月9日に「被爆クスノキ」という記事にしています)



言葉もわからない ヨルング族の少女が

目を閉じて その 歌 に 聞き入っていました

この歌 に秘められた 木の神 の魂を

人類すべての 平和への叫びの 願いを

その小さな体で 必死に 受け止めようとしているその姿に

私は まぎれもなく 感動していました


それを 可能にしたのは

文字でもなく 言葉でもなく

人類共通の言語である

歌 だったのです






by nonkei7332 | 2016-04-14 11:30 | 日記 | Comments(0)