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《 磯 良 の 海 》

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磯良の海に想いを寄せて

昔脱解 (ソクタレ) の 謎



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「鉄の王キムスロ」で ソクタレ を演じる イ・ピルモ さん




新羅の国の王朝は

朴氏・昔氏・金氏 の族長が 国を治めてきました

特に 卵が絡む王として有名なのが 第4代 昔脱解(ソクタレ)王 です

この王様 倭人の血を引いた 王だったのです

朝鮮の歴史書『三国史記』にはこう書かれています

《 倭国の東北1千里のところにある多婆那国 の王様が

女人国(不明)の王女を妻に迎え王妃としました


大妃は 妊娠してから7年後に大きな卵を産みました

王様は不吉だと言って 捨てるように言います

王妃は捨てるに忍びず 卵を絹に包んで宝物と一緒に

箱に入れて海に流しました

卵は やがて 伽耶国 に流れ着きますが 人々は怪しんで

箱を引き上げようとはしませんでした 箱はさらに流されて

阿珍浦の浜辺(慶州)に打ち上げられました この時 紀元前19年でした

老婆がその箱を開け 中にいた男の子を育てます

男の子は立派に成長し 第二代南解王の娘を娶り

軍事・国政を担う大輔の地位につき

西暦57年 新羅の第4代脱解王 が誕生します 》

また 歴史書『三国遺事』によると

初代からの 朴氏の王族ではないので 姓がわからず

ただ 箱が流れ着いた時にそばに 鵲(かささぎ)がいたことから

鵲の字を略して 「昔」を姓としたとあり

箱を開いて生まれてきたことから「脱解」を名としたと書かれています

西暦57年という年は 漢の光武帝が倭国王に金印を授けた年です


さて 問題なのは 多婆那国 とは何処なのか という事です

丹後国 だったというのが 主流をしめていますが

《多婆那》は 《玉名》(熊本県玉名市) であったという説があります

鵲(かささぎ)がいた国と考えれば 筑後の玉名しか考えられませんし

もともと イザナミ や スサノオ を 昔氏 を名乗っています

二人とも 新羅とは縁のある人物でした

日本書記には スサノオ は 高天原を追われ 新羅の国に行きますが

「私の住む国ではない」といって 息子 五十猛神(イソノタケル)とともに

渡来してきたとありますし

天日槍(アメノヒボコ)は 新羅の王子で

妻のアカル姫を追って 母国伊都国 (糸島) に渡来してきたと

筑前風土記には 書かれています

そう考えれば 多婆那 とは 玉名 であり 狗奴国 だったのかもしれません

脱解王 は 狗奴国 の王子だったのです


話は 韓流ドラマ 「鉄の王 キムスロ」にもどりますが

このドラマの中にも 脱解王 は 《ソクタレ》として

キムスロ の ライバルとして登場します

ここでは 親に捨てられ 伽耶国に流れ着いた ソクタレは

鍛冶職人として 力をつけ キムスロ と鉄器の製造技術を競います

やがて 新羅の将軍となり


伽耶国をめぐって キムスロ と戦いますが 最後は キムスロ を認め

自分は 新羅の王となるというストーリーでした


〈伊都国〉と〈狗奴国〉に 出自をもつ 《金首露》と《昔脱解》が

〈伽耶〉と 〈新羅〉をめぐって 対立する

倭国における 対立が 半島でも繰り広げられたといえば

なんと 興味深い 話なのでしょう







by nonkei7332 | 2016-02-28 15:00 | 古代史 | Comments(0)

by ヒサミツ