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《 磯 良 の 海 》

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磯良の海に想いを寄せて

神隠し について



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アニメ映画『千と千尋の神隠し』より




《 神隠し 》とは

人間がある日 突然 なんらかの理由で
人が生活していた世界から
消えさってしまうことをいい
日本全国に 時代を問わず存在する現象をさしています
異界へと 失踪するというよりも
神によって異界に誘い込まれ
異界の住民になってしまうという話として
伝承されているようです

宮崎駿監督のアニメ映画
『千と千尋の神隠し』のテーマでもあります

遠野物語 119話の中でも そんなお話がありました


遠野物語 8話 『 寒戸の婆 』

黄昏どきになっても 家の外に出ている女や子供が
神隠しにあってどこかへ行ってしまう話は
よその郷と同じように遠野でもよくありました
ある時 松崎村寒戸という所の民家で
若い娘が梨の木の下に草履をきちんと脱ぎ置いたまま
ふいっと行方知れずになったことがありました
ところが それから 三十年あまりたったある日
すっかり 年を取り よぼよぼになった その女が
梨の木のあるあの家をたずねてきました
その家では なにか 寄り合いがあって
親類や近所の人たちがおおぜい 集まっていました
が だれも その老女を知りません
「 おめさん どこの だれだべ 」と 一人だたずねると
「 おれ こごの 娘だ 」というのです
「 今まで どごさ 行ってらった
なじょして (どのようにして) 帰ってきた…… 」
と みんなが たたみかけると 白髪の女は言いました
「 何としても 家の人達に会いたかったがらよ
でもよかった みんなの顔見たから
ほんでまず (それでは また) おれ行くから」
と 言ったと思うと
老女はまた 跡形もなく ふっと 消え去ってしまいました
その日は 風の激しく吹き荒れる日でした それで
遠野の人々は 今でも 風の騒がしい日があると
「 今日は 寒戸の婆 が帰ってくるようだな」
と 語りあっているのです


さてさて 寒戸の婆 はいったい 何処へ 行っていたんでしょうか
普段は だれも寄り付かない 所だとすれば
山奥で タタラ製鉄に従事する
鉄の民の村 だったのかも知れません
遠野物語の中にも 『さらわれた娘』の話が二話 ありますし
『 河童 』の話が五話 あります
日本の民話の中には 鉄の民は
赤鬼や青鬼 そして 河童や 天狗として里の民に畏れられ
決して近寄ってはいけないとした 話が たくさんあります
遠野でも その類の話でしょう
ちなみに 遠野の河童は 赤い顔をした 赤河童 です

寒戸の婆 は 若い頃 山奥の 鉄の村の若者と恋に落ち
里村を捨て 山奥で 30年 幸せに暮らしていましたが
どうしても 里が恋しくなり 里に戻ってきて
みんなの顔が見て 安心して また 山奥に戻っていった
そんな 何処にでもあるような 話なんでしょうが
いつの間にか こんな 怖い婆様の話になっていったのでしょう


話は変わりますが
平成21年度 警視庁に出された 家出人捜索人数 は 81,644人
そのうち 所在が確認された家出人は 79,936人であり
1,708人の所在は確認されていないといいます
このうち
自発的に家出や自殺をする可能性がかなり低いとされる
10歳未満の家出人の数 が 756人もいるという事実こそが
もっとも恐ろしい 統計なのでは ないでしょうか


無力な 子供達を 犯罪や 悪から 護ること

これこそが 今 もっとも 私たちに問われている

最重要課題 のようですね。










by nonkei7332 | 2015-08-04 13:54 | 古代史 | Comments(0)

by ヒサミツ