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《 磯 良 の 海 》

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磯良の海に想いを寄せて

タブノキ



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いつも 散歩する 公園の真ん中に


私が 《神の木》と勝手に名ずけた 一本の 古木がある


いにしえの 淡路の海 を望み 黙して語らずその風貌は


この公園の君主のようだ


この時期 春の若葉は赤みを帯びて とても 美しく


膨らんだ 蕾も 5月には 花をつける


木の名前は《 タブノキ 》


シイ・カシとともに、照葉樹林の代表樹だ


沿海地に多く 大木は30mにもなるという


古代より 舟材として使われていたという


朝鮮語の方言における トンバイ(独木舟) がなまって タブとなり


タブを作る木とする説がある


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タブの花






《 礒の上の 都万麻(つまま)見れば 根を述へて 年深からし 神さびにけり 》


大伴家持 万葉集19巻4159



【 通解 】


岸のほとりの つまま(タブノキ)を見ると


根を伸ばしていて 随分と年を経ている木のようだが


なんと 神々しい姿だろうか


【 解説 】


都万麻 (つまま) は タブノキの古名とされ


万葉集の中には 家持の歌の一首だけしかない



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朽ちかけた 幹にも 新芽が 輝き やがては 咲く花をまちながら


何を 夢見ているのだろうか


かつて 共に群がり 民を護った 鎮守の森の 子供達の遊び声か


それとも 遠い日の 海の向こうからきこえる 故郷の 母の子守唄か


《神の木》は 今日も



淤能碁呂島(おのごろじま) = (能古島) を 眺めながら


静かに 海神(わたつみ)の歌を聞いている





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by nonkei7332 | 2015-03-03 10:13 | | Comments(0)

by ヒサミツ